外貨預金を始める前にチェック!メリット・デメリットと為替(かわせ)について
この記事のライター:金子賢司
日本の銀行預金ではなかなか増えないと思っている方には外貨預金がおすすめ。しかし、外貨預金はリスクも存在します。外貨預金を行ううえでポイントとなる為替について詳しく解説。最後にリスクを抑えた外貨預金の方法をご紹介します。
外貨預金とは
外貨預金が通常の円預金と違うのは、ドルやユーロなど、日本円ではない海外の通貨(外貨)で運用することです。外貨預金は日本の銀行でも取り扱っていますが、金融機関によって取り扱っている外貨の種類は異なります。また預け入れた結果、
受け取れる利息も外貨の種類によって差があります。
外貨預金をする際に知っておくべき為替について簡単に解説
外貨預金をはじめる時に為替の知識は必須です。為替という言葉の本来の意味は、現金を使わずに支払いをすることです。クレジットカード払いや銀行振込も為替のひとつといえます。
為替のうち、国内の為替の取引を「内国為替」。海外との為替取引を「外国為替」といい、一般的には為替というと外国為替を表します。
海外との為替取引を行うためには、通貨が異なるため、まずどちらの通貨で取引を行うか取り決めが必要です。仮に日本の企業とアメリカの企業が米ドルで取引をするとすれば、日本の企業は円を米ドルに両替する必要があります。そこから、為替という言葉は、1ドル=100円のような為替レートを表す言葉として使われるようになりました。
外貨預金と為替の関わり
ここからは、為替という言葉は為替レートを指すものとして、円を米ドルの外貨預金に預ける場合の為替の影響について解説します。
米ドルの外貨預金をはじめるには、円をドルに両替して預ける必要があります。100万円の元本で外貨預金を開始するとしましょう。その時の為替レートが1ドル100円だったとすると、1万米ドルを預け入れることになります。為替レートが円高になった場合、円安になった場合、それぞれのケースについて見ていきましょう。
・円高になった場合
何らかの事情で米ドルと円の為替レートは円高となり、1ドルが90円になったとします。預けている1万米ドルの価値(評価額)は日本円に換算すると、1万米ドル×90円/ドル=90万円です。仮にこの時点でこの外貨預金を払い戻すと、10万円元本割れ(損失)が発生します。
・円安になった場合
逆に、米ドルと円の為替レートが円安となり、1ドル110円になった場合、預けている1万米ドルの価値(評価額)は1万米ドル×110円/ドル=110万円となり、この外貨預金を払い戻すと10万円の利益(税金はここでは含みません)が発生します。
このように、一般的に外貨預金は預ける時と受け取る時に両替をする必要があるため、両替時の為替レートに注意をする必要があるのです。
外貨預金のメリットとは
外貨預金のメリットは金利が高いことと、為替レートの変動によって利益が発生することがある点です。以下詳しく説明します。
・金利が高い
一般的に外貨預金は円で預けるよりも金利が高いものが多いので、円預金よりも利息がつく預金を検討している方に向いています。
仮に為替レートの影響により円換算で損失が出ていても、高い金利による利息が損失を相殺できるかもしれません。
・為替差益による利益も期待できる
外貨預金は為替レートによっては、為替差益が得られる場合があります。逆に為替レートが不利な状況(円高)になった場合は、無理にすぐ払い戻す必要はありません。為替相場の風向きが変わって利益が出るまで待つこともできます。