時短勤務とは。対象者・期間・給料など気になるポイント

この記事のライター:黒川ヤスヒト

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育児・介護休業法では、仕事との両立を目的とした時短勤務について定めています。時短勤務を選択すると、キャリアを継続できるメリットはありますが、収入が減るというデメリットもあります。ここでは制度の概要や利用法を解説します。


時短勤務とは?

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時短勤務とは「育児・介護休業法」で定められている「所定労働時間の短縮措置(短時間勤務制度)」のことです。育児や介護によりフルタイムでの仕事が難しくなった場合、勤務時間を短縮して働けます。育児・介護休業法の第23条では、短時間勤務制度を事業主に義務付けています。仕事と育児・介護を両立させるためにはぜひ活用したい制度です。


参照元: 育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律 | e-Gov法令検索


育児・介護休業法では、時短勤務以外にも様々な制度が定められています。ここでは制度の名称を挙げておきましょう。育児休業、介護休業、介護休暇、所定外労働の制限、子の看護休暇、時間外労働の制限、深夜業の制限といった制度が、育児・介護休業法で定められています。これから育児や介護が始まるというときには、どんな制度が活用できるのか。キャリアやお金の問題を解決する上でも、理解を深めておきたいところです。


時短勤務とフレックスタイム制の違い

育児・介護休業法では、時短勤務が困難な場合の措置として「フレックスタイム制」についても定めています。時短勤務とフレックスタイム制、どんな違いがあるのか確認しておきましょう。

時短勤務では1日の労働時間は短くなるのですが、始業時間と就業時間は固定した状態です。毎日決まった時間に仕事をします。一方のフレックスタイム制では一定期間内の総労働時間は決めておきますが、毎日の始業時間と就業時間は自由に決めることができます。会社によってどんな制度が利用できるか異なるため、確認してより有利な制度を選択できるようにしておきましょう。


時短勤務制度の対象者は?いつまで利用できる?

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時短勤務制度の対象者は要件が定められていて、次の5点があります。

(1)3歳に満たない子を養育する労働者であること
(2)1日の所定労働時間が6時間以下でないこと
(3)日々雇用される者でないこと
(4)短時間勤務制度が適用される期間に現に育児休業をしていないこと
(5)労使協定により適用除外とされた労働者でないこと


・3歳未満の子を養育する労働者
時短勤務制度がいつまで利用できるかも気になるところです。これについても育児・介護休業法の第23条に定めがあります。「育児のための所定労働時間短縮の措置」は、3歳に満たない子を養育する労働者に関して、1日の所定労働時間を原則として6時間とする短時間勤務制度を設けなければならないというものです。利用できる期間は、子が3歳に達する日までとなっています。


・3歳~小学校未就学児を養育する労働者
3歳から小学校就学までの期間における短時間勤務制度導入については、会社側の「努力義務」となっています。会社ごとに対応が異なる部分です。


・介護を要する人がいる労働者
家族を介護する労働者のために、なんらかの制度(時短勤務またはフレックスタイム制)を導入することが会社には義務付けられています。そして、その制度は要介護者1人に対して3年以上、2回以上利用できるものでなければないとされています。


時短勤務中の給与はどうなる?

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時短勤務を選択すると、フルタイム時と比較して勤務時間が減るため、給与は減額されるでしょう。

・基本給
基本給の扱い方は会社によって異なります。例えば元の勤務時間が8時間で、時短勤務中には6時間になるとしましょう。元の基本給が20万円だった場合、8分の6を乗じて15万円とすることがあります。そのほかには基本給をそのままにし、短くした時間分を「遅刻早退控除」や「時短控除」として減額するという方法もあります。


・残業代
時短勤務中も本人が望めば残業することに問題はありません。ただ育児・介護の状況では、残業が難しいことも多いでしょう。時短勤務中は残業を拒否することもできます。「残業免除の申請」を提出すれば、会社から時間外労働を命じられることはありません。


・賞与(ボーナス)
ボーナスは会社ごとにルールがあるため、確認が必要です。時短勤務にともなって、減額される可能性もあるでしょう。ボーナスでの収入をあてにしていた場合は、お金の計画に影響があるかもしれません。


・社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)



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