決済とは|現金・クレジットカードや電子マネーによる支払いについての基礎をわかりやすく解説!
この記事のライター:宮島ムー
決済とは、商品やサービスの取り引きによって生じた債権と債務を、金銭のやりとりによって解消させることをいいます。近年、キャッシュレス決済が盛んになっていますが、決済手段が多すぎてついていけないと感じる人もいるのではないでしょうか。ここでは、そもそも決済とは何かというところから、現金決済とキャッシュレス決済の違い、キャッシュレス決済の種類ごとの特徴について解説していきます。
決済とは
お店で商品を買うとき、売り手(店)と買い手(客)の間にはお金に関する債権と債務が生じます。
売り手(店):商品を引き渡す代わりに、お金を受け取る債権
買い手(客):商品を受け取る代わりに、お金を支払う債務
買い手が売り手からお金を受け取ることで、債権と債務が解消されます。これを決済といいます。客の立場では「お金を支払うこと」が、決済といえるでしょう。
現金決済とキャッシュレス決済
近年、キャッシュレス決済という言葉がよく使われています。 キャッシュレス決済とは現金を使わない決済という意味です。カード決済や電子マネー決済、コード決済はすべてキャッシュレス決済に含まれます。つい数年前までは現金決済しかできなかった個人商店でも、キャッシュレス決済を導入しているところが増えてきました。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会が策定しているキャッシュレス・ロードマップ2022によると、日本における2021年のキャッシュレス決済の割合は32.5%です。今から10年前の2012年は15.1%だったので、2倍以上に増えていることがわかります。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会|キャッシュレス・ロードマップ2022
なぜキャッシュレス化を進めているの?
日本のキャッシュレス決済の割合は増えてきているものの、世界に目を向けてみると、前出のデータによれば2020年時点でフランスは47.8%、アメリカは55.8%、イギリスは63.9%、中国は83.0%、韓国は93.6%と、日本より高い水準にあることがわかります。 国はキャッシュレス決済比率を2025年までに4割程度、将来的には80%を目指していきたいと考えています。
経済産業省が発表した「キャッシュレスの現状および意義」(2020年1月)によると、決済をキャッシュレスで行う意義やメリットとして以下のポイントが挙げられています。
消費者の利便性の向上
お金を持ち歩く必要がなく、利便性が向上します。利用履歴が残るので、お買い物の履歴管理が楽になるでしょう。
お店の効率化
現金の入れ替えや、レジを締めたりする作業時間が減り、人手不足の解消につながります。
データの活用
個人の購買情報を分析して高度なマーケティングを行い、ターゲットに向けた商品・サービスの開発ができます。
インバウンド需要
日本を訪れる外国人にとって、両替の必要がないキャッシュレス決済は利便性が高く、消費の拡大が期待できます。
現金取扱いコストの削減
現金には紙幣や貨幣の製造費、ATMの設置や維持管理費、現金関連業務の人件費など、さまざまなコストがかかります。キャッシュレス化を進めることで、こうしたコストが削減できます。
経済産業省|キャッシュレスの現状及び意義
現金決済のメリット
キャッシュレス化が進んでも、現金決済にはキャッシュレス決済にないメリットがあります。