カメラマンが教える絶景&撮影テクニック~日本一早い北海道・大雪山の紅葉~
日本一早く紅葉が楽しめる北海道・大雪山
北海道中央部に位置する山塊・大雪山は、道内最高峰の旭岳をはじめ、日本一早い紅葉が見られることで有名。9月初旬頃から木々が色づき始め、9月中旬から下旬にかけて早くも見頃をむかえます。毎年多くの人が観賞に訪れる大雪山の紅葉スポットを、美瑛在住の写真家・中西敏貴さんがご紹介します。
写真家
中西 敏貴(なかにし としき)さん
1971年、大阪生まれ。独学で写真を学びながら、1990年頃より北海道へ通い続け、2012年に美瑛町に移住。以来、住んでいなければ出合うことができない風景を撮り続けている。光を強く意識した風景作品を主軸に、自然の中に日本の伝統的な造形美を見出す表現にも取り組み、BS朝日「The
Photographers3」やNHKの番組などでも取り上げられた。写真展や写真集のほか、カメラメーカーの広告、各種雑誌、企業カレンダーなどでも精力的に作品を発表している。
おすすめの絶景スポット【1】旭岳
大雪山の中でも、最も早く色づき始めるのが旭岳周辺です。9月に入ると一気に色合いが増し、中旬頃には真っ赤な絨毯を敷き詰めたような光景が広がります。ロープウェイに乗ったり、遊歩道を歩いたりする必要はありますが、だからこそ見られる絶景が待っています。
撮影は歩道から行うことになるので、広角ズームから望遠ズームまで一通り準備することをおすすめします。天気の良い日は秋の空と紅葉のコントラストがすばらしく、いつまでも見ていたい光景に出会えるでしょう。
旭岳
北海道上川郡東川町
9月中旬~下旬
【電車】JR「旭川」駅よりバス「旭岳」下車
【車】道央自動車道「旭川鷹栖」ICより約90分
おすすめの絶景スポット【2】十勝岳
旭岳に続いて色づき始めるのが、十勝岳周辺です。紅葉スポットまで直接、車でアクセスできるので、ピーク時には多くの観光客でにぎわいます。旭岳とは植生が異なるので、また違った色合いが新鮮です。
ナナカマドの赤をポイントにして、ダケカンバの黄色をうまく散りばめるようにフレーミングしてみましょう。斜面を利用して陰影を作るのがコツです。
タイミングがよければ雪が降ることもあります。色づいた斜面と雪のコラボは感動のひとこと。望遠レンズで切り取るようにフレーミングすると、色合いが凝縮されてそれぞれが引き立ちます。
十勝岳
北海道上川郡美瑛町白金
9月下旬~10月中旬
【電車】JR「上富良野」駅よりバス「凌雲閣」下車
【車】道央自動車道「三笠」ICより約120分