保険証券はどんなときに必要?紛失したらどうなる?
この記事のライター:宮島ムー
保険証券は保険内容を示す重要な書類です。受け取ったら内容を確認しましょう。保険証券が必要となるケースはあまり多くありませんが、いざというときすぐ取り出せるようにしておきたいもの。紛失した場合は再発行も可能です。
保険証券とは
保険証券は双方が記名押印する契約書とは違い、保険契約者からの申し込みに対し、保険会社が契約内容を示すための書類です。
保険法第40条で、生命保険契約を締結したときには、保険契約者に対して書面を交付するよう定めています。保険会社によっては保険証券以外の呼び方をすることもありますが、保険内容を記載した書面を交付するのは同じです。法律に定められた記載事項は以下の11項目です。
・保険者の氏名又は名称
・保険契約者の氏名又は名称
・被保険者の氏名その他の被保険者を特定するために必要な事項
・保険金受取人の氏名又は名称その他の保険金受取人を特定するために必要な事項
・保険事故
・その期間内に保険事故が発生した場合に保険給付を行うものとして生命保険契約で定める期間
・保険給付の額及びその方法
・保険料及びその支払の方法
・第56条第1項第1号の通知をすべき旨が定められているときは、その旨
・生命保険契約を締結した年月日
・書面を作成した年月日
生命保険以外にも、損害保険契約は保険法第6条、傷害疾病定額保険契約は保険法第69条に書面を交付することが定められています。
参照元:e-Gov法令検索 保険法
保険証券のチェックポイント
保険証券を受け取ったら、記載内容に誤りがないかチェックしておきましょう。主なポイントは以下のとおりです。
・証券番号がどこに書いてあるか
・保険者と被保険者の氏名や生年月日
・契約日や保険期間
・受け取れる保険金額
・保険料の払込期間や払込方法、保険料の金額
・契約内容や特約
保険証券が必要となるとき
実際のところ、給付金の請求時や保険契約の有無を示すために保険証券そのものが必要になるケースはあまりありません。最近ではWebで契約内容を確認できる保険会社も多く、保険証券がなくてもなんとかなることもあります。
ただし、マイページのIDやパスワードがわからないと、いざというときにすぐ確認できません。定期的にマイページにアクセスして、どのように表示されるかチェックしておくとよいでしょう。
保険証券が必要となるケースとして考えられるのは、保険に入っているかどうかを確認するときです。たとえば自動車通勤をしている人がちゃんと保険に入っているか、職場からコピーを提出するよう求められることがあります。
保険の解約手続きのときも、保険証券そのものは不要です。ただし、債権者など第三者からの解約を求めるときは、なりすましでないことを証明するために保険証券の原本の提出を求められることがあります。
保険証券を紛失したらどうなる?
保険証券を紛失しても、保障内容が無効になることはありません。ただ、保険内容を確認したいときや、契約内容の変更・解約などを行う際には保険証券があったほうが便利です。
保険証券は再発行ができます。インターネットや電話でも再発行の手続きができるので、気になる人は加入している保険会社にお問い合わせください。